INSTITUTERの皆様こんにちは。
INSTITUTEをTEAMに任せてデンバーコロラドに来て2週間が経とうとしています。
出張INSTITUTEとして今、私が毎日お供させていただいております達郎さんですが
今回も試行錯誤の連続です。
良い時もあれば悪い時もある。
外から見れば、試合だけ見れば、ラスベガスで輝く彼は華やかにキラキラして見えるかもしれませんが、達さん程の世界のトップ選手でも毎日ちゃんと苦しんでます。
こっちのコーチ達がよく言う「Patient」:忍耐、我慢強く
の時間の方が圧倒的に多いです。
写真はスパーの出来に納得できず練習後ひとり壁に頭をもたげる彼。

毎日真剣だからこそ。彼の過ごすこの日々の濃密さは僕の心をくすぐります。
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話は飛んで
コロナ前の2019〜2020年に私は憧れのお二人が巻いていた悲願の修斗世界バンタム級のベルトに手を掛けるべく
世界最高峰のAmerican Top Teamに出稽古を敢行しました。
今でこそATTにいる堀口選手の元に、日本のトップ選手が続々と集まっていますが当時は堀口選手以外日本人選手は誰もいませんでした。
天下のATTはInvitation制でATT所属の誰かの紹介がないと足を踏み入れられないそうですがその当時の私はなんと誰も通さず無鉄砲にジムに直接連絡して、戦績送って、どうかplease!練習させて欲しい!と情熱突撃したのでした(よく生きて帰れたな笑 今思うと恐ろしい)。あの当時はとにかく強くなれればなんでもいい、ただただ修斗のチャンピオンになりたい!以上!でした【各方面の皆様ごめんなさい】
そんでもって、いざ人生初めての海外武者修行だ!どうせ行くなら世界最高のジムで!いきなりATTだ!
英語も喋れない、当たり前だけど誰も知り合いなんていない、周りは画面で見てたスーパースターだらけの中、ド緊張しながら練習に飛び込んだあの瞬間は
引退したいま、来た道を振り返って思う自分の格闘技人生の大きなハイライトです。
あのATT出稽古で僕は間違いなく格段に強くなりました。そしてその後に行われた修斗のタイトルマッチもKOで勝った。チャンピオンになった。夢が叶った。
でも、、、、
正直なところ、あのATT出稽古が自分のキャリアを終わらせるきっかけにもなりました。
世界最高の練習環境で、世界最高のコーチ達がいて、世界最高の練習仲間がいて、、、何にも変え難いくらいの知見や経験を得た。毎日毎日濃密過ぎる練習内容で強くなれた。
そして僕は思った。
というか悟ってしまった。
あぁ俺はどう頑張ってもこの人たちには勝てないな。ということに
VISA も無ければ金も無い30を過ぎた俺が今から何をどう頑張ったってこの密度と濃度と集積に達することはない。
そんなヤツがこの人たちとケージの中でタイマン張って対等に戦える訳がない。ということに実際に触れたからこそ気づいてしまいました。国内でベルト獲った。その瞬間にもう俺は格闘家として先は無いことにも気づいていました。見て見ぬフリをしたかったけれど。
ATT合宿後に獲ったベルトを今度は防衛した直後、勝ったのに泣きながら引退を口にした時
『あぁ俺の格闘技人生は残念ながらここまでだ。あそこには届かない』そんな気持ちで涙が止まらなかったのを覚えています。

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あれから時は経って、、
俺はもうこれ以上は登れないと気づいてしまった山に
登れそうな後輩がいます。なんなら山頂が見えかけています。

あの時、俺が打ちひしがれた密度と濃度と集積をあの時の彼らと同等かそれ以上に丁寧に毎日毎日着実に積み上げながら本気で向き合い、時に壁に頭をもたげている後輩がいます。
VISAもある、金もある(笑) 若さも、才能も、Patientも、諦めねぇド根性も、そして本当に沢山の方々からの応援もある。
あの時、もうこれ以上俺は進めないと悟ったその先を
1番近くで見せてくれる後輩と残り3週間、共に全力で過ごして参ります。

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引退試合だった9/2もそうだし現役時代は光祐をはじめ、みんなに駕籠に乗せてもらって散々担いでもらった分、、
その分も今度は自分がガッチリと達郎を担ぎます。
アメリカでは俺が達郎を担ぎ、日本では光祐&頌貴&涼馬がINSTITUTERのみなさんを担ぐ!
駕籠に乗りたい人、錦糸町or船橋パーソナルジムINSTITUTEまで!!
僕らが全力で担ぎます。草履もつくりますよ?
ではTEAM、本日もHard Workだ!!!!!!!!頼んだよ
